ASVC(活性保持型ビタミンC)の機能および取扱いについて
1.高濃度安定化と活性保持を両立させるメカニズム
ASVCにはビタミンC(アスコルビン酸)、グリセリン、ジグリセリンの
みが含まれていますが、通常はグリセリンに35%もの高濃度でアスコルビ
ン酸を溶解させることはできません。アスコルビン酸を特殊な方法で超微細
結晶とし、これをグリセリンに懸濁させてクリーム状にすることにより高濃
度安定化を達成しています。さらに、この微細結晶の特殊な性質により、体
温付近まで温度が上昇するとグリセリンに溶解し、皮膚に塗布した後に本来
の活性を発揮することができます。実際に塗布してみると、白いクリーム状
だったものが透明になっていくのがわかります。
2.アスコルビン酸の浸透性について
化学修飾していないアスコルビン酸は皮膚に浸透しにくいと一部では言われ
ていますが、物質が浸透するメカニズムは共存する物質や溶媒の種類などに
よって変化し、非常に複雑なもののようです。ASVCについては、数多く
のモニター結果により、アスコルビン酸によってもたらされる効果が明確に
現われており、相当量が浸透していることは間違いないと思われます。詳細
な浸透メカニズムの解明についても今後の研究課題として予定しています。
3.使用方法について
一度顔全体に塗布したあと、3分程度待ってから洗い流すという使い方をし
ます。グリセリンと溶解したアスコルビン酸が酸性物質として残留している
と皮膚の負担になるため、適切な時間で洗い流します。モニター結果からは
、長時間洗い流さずにおいても、短時間の場合に比べて効果は変わりません。
刺激を感じる場合は塗布直後に洗い流していますが、この場合にも良好な結
果が得られています。
部分的な使用も可能ですが、これを継続すると、使用している部分だけがま
わりと比べて白くなってしまうことがあります。できれば一度顔全体に使い
洗い流してから、気になる部分だけに再度塗布して洗い流すことをおすすめ
しています。顔だけではなく、体の気になる部分にも使用することができま
す。顔よりもむしろ早く変化を感じられるようです。
4.使用方法についてのユーザー指導のポイント
(1)洗い流すまでの時間が長くなり過ぎないようにお願いします。
高濃度のアスコルビン酸は酸性も強いため、3分間以上洗い流さない場合に
は、より皮膚が赤くなったりヒリヒリしたりすることがあります。一般ユー
ザーの方は洗い流すまでの時間を長くしようとする傾向がありますが、皮膚
に負担をかけずに効果を得るための時間設定であることを理解していただく
ようご指導をお願いします。ただし、アスコルビン酸自体は体内に広く存在
する物質のため、アレルギー反応を生じることはありません。長時間洗い流
さず発赤を起こした場合も、放置すれば自然に治りますが、1日以上かかる
ことがあります。
(2)必要以上の量を使うことはお勧めしません。
現在までの試験結果から、アスコルビン酸の濃度と効果には強い相関がある
と考えておりますが、必要以上の量を一度につけても効果には関係がありま
せん。
5.保管方法と安定期間について
直射日光を避けていただければ常温保管でかまいません。ただし、室温が2
5℃以上になる場合には冷蔵庫での保管をお願いします。室温が25℃以上
で放置した場合、クリーム状の部分が溶解して透明液状になることがありま
す。ただし、この場合でも菌の繁殖はなく、また機能に影響はありません。
(透明液状になると酸化が始まります)
現在までの保存試験では、18℃の高温槽において19か月間安定であるこ
とが確認されており、引き続き試験を継続しています。19か月の時点で劣
化の兆候はないので、常時18℃以下であれば2~3年は安定しているもの
と考えられます。
6.防腐剤について
アスコルビン酸、グリセリン、ジグリセリンのみで作られており、水も配合
されていないため、防腐剤を全く必要としません。
※ASVC(Activity Sustained Vitamin C)
ASVC(活性保持型ビタミンC)は、アスコルビン酸、グリセリン、
ジグリセリンのみでつくられた、クリーム状のビタミンC製剤です。
ビタミンC濃度が35%と高いタイプがクリニックのみに外用剤として
供給されています。
作用が穏やかな、ビタミンC濃度が25%のタイプが化粧品原料として
一般市場に供給されています。
(世界特許出願中)
界面活性剤はタンパク質を変性させますが、一次構造は失われないため、その変性は可逆的である(修復される)はずですが、そうではない事例が多くみられます。
カサつき、つっぱり感、痒み、赤み、ニキビ、湿疹などが、顔に限らず身体でもなかなか治まらないという人は、一般的にお肌が弱い人・過敏な人とされていますが、お肌が傷んでいるから弱いのか、お肌が弱いから傷んだのかは何とも言えないところです。
ただし、現時点ではっきり言えることは、変性物質にひとつでも接触をしていると、元の健康なお肌にもどらないということです。
分子量 |
VC含有率 |
|
| アスコルビン酸 | 176.13 |
|
| アスコルビルリン酸Na | 358.08 |
49% |
| アスコルビルリン酸Mg | 289.54 |
60% |
| VC-IP | 1129.00 |
15.6% |
| APPS:アプレシエ | 560.00 |
31% |
通常の配合率 |
VC含有率 |
|
| アスコルビルリン酸Na | 10% |
4.9% |
| アスコルビルリン酸Mg | 5% |
3% |
| VC-IP | 100% |
15.6% |
| APPS:アプレシエ | 5% |
1.5% |
アスコルビルリン酸Na、アスコルビルリン酸Mgは水溶性
VC-IPは油溶性、APPSは両親媒性(親水親油)です。
2001年4月の薬事法改正により、一部の化粧品原料を除いて、
(防腐剤等の一部原料には配合量の上限があります)
化粧品に配合する原料の種類や量について、企業責任において行う
ように変わりました。
この改正により、ビタミンCを化粧品に使用する場合は、
配合上限は設けられていません。
しかし、医薬部外品はその配合上限が3%と決められています。
イオン導入法とその効果に疑問を感じています。
現在の一般的に使われているローション(導入液)や
機種別の各種電流で本当に良い結果が出ているのかどうかと。
果たして、イオン化した成分ならば、何でも導入できるのか?
有効成分だけが導入できるのか?
現場の観察を続けていますが、腑に落ちていないのです。
イオン導入法はイオントフォレーシスとも呼ばれています。これはギリシャ語で「イオンという電荷をもった化学物質の移動」を意味する言葉です。この言葉の由来からもわかるように、イオン導入法とは有効成分をイオンの形にし、目的部に微弱な電流を流すことによって、有効成分のイオンを皮膚から生体組織内の深部に導入させる方法です。現在、さまざまな治療や、美容法などに用いられています。
薬などを体内に投与する方法は、注射や経口、湿布などがありますが、イオン導入法はこれらと比べて、局所的に十分な有効濃度を、長時間にわたって保持できるという特徴があります。
この方法が誕生したのは19世紀前半。医学分野で、経皮麻酔の方法として開発されました。最初に化学物質が電流によって体内を移動することを証明したのは、ファーブル・パラプラです。彼は1833年に、電流によって皮膚から導入したヨウドが、尿の中に含まれていたことを確認しました。その後、イギリスのルイーズ・トーンやステファン・レデュが研究を重ね、イオン導入法を確立しました。
さて、イオン導入法とは、電流を流すことによって、有効成分をイオンの形で皮膚から導入するといいましたが、どのような原理で導入されるのでしょうか。
人間が手足を動かしたり、ものを考えると、身体に電気現象が現れます。心臓が動く時に発生する電気現象をとらえて図表にするのが心電図であり、筋肉の動きを電気的に図示するのが筋電図、脳の働きを電気的に表すものが脳波です。
これらの電気現象は、何故生じるのでしょうか。それは、人間の体内は電解質で満ちているからです。つまり、身体の組織(体液や、細胞)には、電気的性質を帯びた陽イオンと、陰イオンが存在し、一定の電気現象を生じています。
我々の身体に、陽イオン、陰イオンがあるということは、電子のやり取りを行うことができる、つまり、電圧をかければ、電流が流れるということです。このことから、人体は電気の良導体(電気を良く通す物質)であるといえます。

このように、電気と人体とは密接な関係にあり、電気生理学という学問ができています。
そして、この電気生理学の部類に、一つは、人体の発生する電気現象を究明して、健康診断に役立てようとするもの(脳波や心電図)と、もう一つは、外部から電気刺激を与えて、健康や治療に役立てようというものもあります。後者のように、人体の外から電気を意識的に与えることを通電といい、イオン導入法は通電による、電気的治療法です。
通電するには、人間が電気回路の一部を構成することになります。このことは、人体にその電流の入り口と出口があることを意味しています。この出入り口に相当する所が皮膚であり、イオン導入法において最も重要となる箇所でもあります。
前述のように、皮膚はいかなる化学物質も角質層より深くは浸透しないようになっています。皮膚の角質層と有棘層の間が電気的バリアーになっているためです。しかし、イオン導入法は化学物質の“電解質”という性質を利用して、このバリアーを通過させることができます。
電解質を水に溶かすと、陰イオン、陽イオンに分かれます。イオンは電荷をもった化学物質ですから、これを電場の中におけば、陰イオンは陽極に、陽イオンは陰極に引っ張られます。一方、陰イオンは陰極から、陽イオンは陽極から、離れようとする性質があります。イオン導入法というのは後者の性質を用いたものです。つまり、人体に入れたいと思う物質をイオンという形にし、その部分に電極を当てることで、体内に押し込むようにするわけです。では、どのようなメカニズムで、イオンは私たちの体内に浸透していくのでしょうか。
まず、大前提として、我々の身体が電気を通す良導体であるということを思い出してください。それは、体液や細胞が電解質の水溶液からできているためです。私たちの体にある体液や細胞にはナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどが陽イオンの形で存在しています。また、塩素、柔炭素、硝酸などは陰イオンの形で存在しています。
例えば、マイナスの電荷をもった陰イオンの化学物質を導入しようとする場合、その水溶液をガーゼなどにしみ込ませ皮膚におきます。その上から陰極をあて、電流を流します。すると、体液中の陽イオンが引きつけられて皮膚内に集中し、陽イオンの濃度が高まります。皮膚内に集まってきた陽イオンは、水溶液中の陰イオン物質を皮膚内に引き込もうとします。また、水溶液中の陰イオンの化学物質も、マイナスの電気を帯びた陰極に反発し、離れようとしているため、容易に皮膚内に引き込まれるのです。
ですから、イオン導入法によって、化学物質を体内に浸透させるためには、導入しようとする化学物質の帯電性を確認し、陽イオンなら陽極下に、陰イオンなら陰極下におく必要があります。
◎以下の図はイオン導入法の原理について簡単に示したものです。
![]()
2匹のねずみに直列に電流が流れるように電極をあてます。Aのねずみの方に陽極を置き、この電極に硫酸ストリキニンを浸します。陰極を置いたBのねずみの電極下にはシアンカリを浸します。
両極間に45~50mAの電流を流すと、Aのねずみはテタニ様の痙攣を起こし、Bのねずみはすぐに死んでしまいました。これは陽極下ではプラスに荷電しているストリニキン、陰極下ではマイナスに荷電しているシアンが体内に入ったからと考えられます。
これを確認するために、別の2匹のねずみを使い、同じような条件で電流の流れる方向だけを反対にすると、ねずみは2匹とも異常を示しませんでした。この時にはストリニキン、シアンはそれぞれ、電極のほうに戻されて、ねずみの体内に入らないからであると証明されます。

もう一つの実験にジャガイモの実験があります。ジャガイモの一部を図のようにえぐり、中にヨードカリを入れ、その位置とはるかに離れた位置に電極を挿入し、この間に直流電流をかけます。すると、陽極側から陰極側に電流が流れます。これは電解質に満ちているジャガイモ内のイオンが移動している証拠です。この際に、陽極側の電極の周りが紫色になります。
これは、ヨードカリは電離して、マイナスの電荷を持つヨードイオンとなります。ヨードイオンは陽極側に引っ張られ、マイナス電荷を陽極に与えると再びヨードとなります。そこで、ヨード澱粉反応が起こり紫色になるわけです。すなわち、電流はイオン電流として流れている一つの証拠と言えます。

![]()
化粧品などに脱脂されたり、
体調がすぐれなかったりすると、
角質間脂質の減少が起り
角質がめくれ上がった状態になってしまうのです。
そうなると皮膚はバリアー機能を保てなくなります。
つまり、外的刺激に弱くなるということです。
皮膚がカサカサしてくると、
表皮細胞に異変が起こります。
痛みを伝える役割を持つ神経
【求心性C線維】(きゅうしんせい・しーせんい)が
伸びるのです!
普段は表皮と真皮の接合部で終わっているのに
表皮の中にまで伸びてくるのです。
「痛みの神経が……伸びる?」
そうなんです。
皮膚がカサカサすると、痛みを感じる神経の終末が
皮膚の一番上にある「角層」にまで到達します。
だから、お肌は痛みを感じやすくなるのです。
界面活性剤の種類によって、タンパク質変性作用の強さ、刺激の強さに差があると言われています。しかし、あくまで他の種類との比較の話であって、タンパク質変性作用が弱いと言われている非イオン系界面活性剤は、「膜タンパク可溶化剤」(たんぱく変性剤)として使用されています。皮膚への影響を考えると、なるべく接触を避けることが望ましいと言えます。
界面活性剤について一般的にいわれていることを冷静に考えると・・・
界面活性剤はお肌につけてはいけない物質ですね。
界面活性剤は表面張力を弱める作用を持つ物質である。界面(表面)とは、2つの性質の異なる物質の境界面のことであり、2つの混じり合わない物質の間には、必ず界面が存在する。界面活性剤とは、このような界面に働いて、界面の性質を変える物質のことを言う。通常、親水基(水になじみやすい部分)と疎水基(もしくは親油基・水になじみにくい部分)を併せ持つ。

界面活性剤を少しずつ水に溶かしていく場合、界面活性剤の親水基は水の中に入ろうとし、一方で疎水基は水から逃れようと(=水との接触を避けようと)するので、界面活性剤の分子は主に空気と接する水の表面に吸着し、配列していく。しかし、界面活性剤の濃度を徐々に濃くしていくと、疎水基は逃げ場がなくなり、徐々に寄り集まって水との接触を避けるようになる。
そして、ついには、親水基を外側に向け、疎水基を内側に向けた形の集合体を形成し始める。この集合体をミセルといい、疎水基が水との接触を回避しようとするには、界面活性剤の分子が数十個から100数十個集まった集合体になる必要がある。また、ミセルが出来始めるときの界面活性剤の濃度を臨界ミセル濃度(critical micelle concentration 略してc.m.c)という。
ミセルは、中心部が疎水性、つまり油となじみやすい性質のため、水に溶けにくい油性の物質を、ミセルの内部に取り込むことが出来る。この現象を可溶化と呼ぶ。可溶化は、洗浄に寄与する界面活性剤の働きの一つである。

乳化と分散
通常、水と油を混ぜて振ると、一時的に混ざるがすぐに分離してしまう。ところが、そこに界面活性剤を入れて振ると、白く濁ったようになって分離することなく混ざる。この現象を乳化という。
水と油の間の界面には、表面張力が働いており、混ざっているときには、水の中にたくさんの油滴が出来ているので、界面の面積が広くなっている。表面張力が強いと、界面の面積は出来るだけ小さくなろうとするので、水は水同士、油は油同士でまとまって、界面の面積を最小にする。
ところが、界面活性剤が溶けていると、表面張力が小さくなるので、たくさんの油滴ができて界面の面積が広いままでも、安定していられるようになる。乳化しているとき、油滴と水の間の界面には、疎水基を内側(油側)に、親水基を外側(水側)に向けて、界面活性剤の分子が吸着している。可溶化と似ているが、油滴はミセルよりもはるかに大きく、目に見える規模の粒なので、油が可溶化している液は透明に見え、油が乳化している液は白く濁って見えるという違いがある。
例えば、マヨネーズにおいては、卵黄の脂質(リン脂質やステロール類等)が界面活性効果を表し、牛乳においては乳タンパク質が働くことで安定した乳化を形成している。
また、乳化と似た現象で、分散という現象がある。すすなどの固体の粒子を水に入れて振ると、油のときと同じように、粒子同士が集まって水と分かれようとするが、界面活性剤を入れて振ると、粒子の周りに界面活性剤の分子が吸着して、水の中に散らばって安定する。
皮膚の洗浄における界面活性剤の働き
界面活性剤は汚れの表面に吸着して、汚れと水との間の表面張力を小さくするため、汚れが皮膚からはがれて水の中に浮き上がろうとする。そして、タオルなどの摩擦による力も手伝って、汚れが水中に浮き上がると、乳化、分散、可溶化という働きによって水の中に安定に浮かび、汚れの表面と皮膚の表面はどちらも界面活性剤の分子に覆われるので、汚れが再付着しにくくなる。
洗浄における界面活性剤の働きが十分に発揮されるためには、ミセルが必要となる。それ以上吸着できる界面がなくなって、界面活性剤同士で集まり始める濃度、つまり臨界ミセル濃度以上なら、ミセルを作っている分子が、汚れが浮き上がって出来た新しい界面に吸着することが可能となる。よって、効果的な洗浄のためには、臨界ミセル濃度以上の濃度が必要であるといえる。
界面活性剤の弊害
界面活性剤には「タンパク質変性作用」と呼ばれる性質があり、身体のタンパク質を破壊する働きを持っている。慢性的な肌荒れを起こしている人は、ボディシャンプーや台所用の洗剤、または化粧品等によって皮膚のタンパク質を一部破壊されている場合が多い。タンパク質変性作用による皮膚への影響としては、アトピー性皮膚炎・手荒れ・湿疹・かぶれ等の一次刺激性接触皮膚炎が挙げられる。
また、界面活性剤には浸透力があるため、シャンプーや歯磨き粉を使うと、頭皮、頭髪、舌の細胞などが傷つけられたり、肝臓障害などの原因になると指摘されているが、それらの主な論拠はこの「タンパク質変性作用」と「皮膚からの強力な浸透力」という2つの性質にある。
タンパク質変性作用のメカニズム
このタンパク質変性作用には、界面活性剤の親水基の種類が影響しているといわれている。例えば、ケラチンタンパクの変性実験ではAS(高級アルコール硫酸エステル塩。歯磨き粉の発泡剤としてよく使用されている)、LAS(直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩。洗濯用洗剤や住居用洗剤に配合されている)などが変性作用が大きく、石鹸がそれに続き、非イオン界面活性剤は変性作用が少ないとされている。
一言で界面活性剤といっても、洗濯用洗剤・住居洗剤等の洗浄力を重視するものや、台所用洗剤等の洗浄力と皮膚への影響のバランスを重視するもの、シャンプー・洗顔料等の皮膚への影響を重視するもの、乳液・クリーム等の洗い流さない化粧品で、皮膚への影響を最も重視するものまで、その用途は非常に広くなっている。
界面活性剤とイオン
界面活性剤は、水に溶かしたときに電離してイオン(電荷をもつ原子又は原子団)となるイオン性界面活性剤と、イオンにならない非イオン(ノニオン)界面活性剤に大きく分類される。イオン性界面活性剤はさらに、陰イオン(アニオン)界面活性剤、陽イオン(カチオン)界面活性剤および両性界面活性剤に分類される。また、イオン性による分類に加えて、親水基や疎水基の種類や原料によってさらに細かく分類される。
陰イオン系(アニオン系)界面活性剤
水に溶けたときに、親水基の部分が陰イオンに電離する界面活性剤。洗浄力が高いため、石けんをはじめ、合成洗剤に多く利用され、その利用量は全界面活性剤の約半分を占めていると言われている。陰イオン系界面活性剤は、親水基としてカルボン酸、スルホン酸、あるいはリン酸構造を持つものが多い。カルボン酸系としては石けんの主成分である脂肪酸塩やコール酸塩が、スルホン酸系としては合成洗剤に多く使われる直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムやポリアクリルアミドゲル電気泳動にも利用されるラウリル硫酸ナトリウム等がある。
脂肪酸系(陰イオン) ・・・純石けん分(脂肪酸ナトリウム)、
純石けん分(脂肪酸カリウム)、
アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム
直鎖アルキルベンゼン系 ・・・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム (LAS)
高級アルコール系(陰イオン)・・・アルキル硫酸エステルナトリウム、
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
アルファオレフィン系 ・・・アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム
ノルマルパラフィン系 ・・・アルキルスルホン酸ナトリウム
陽イオン系(カチオン系)界面活性剤
水に溶けた時、親水基の部分が陽イオンに電離する性質を持つ。親水基としてテトラアルキルアンモニウムを持つものが多い。石けんと逆のイオンになっているため、「逆性石けん」と呼ばれることもある。一般に、マイナスに帯電している固体表面に強く吸着し、柔軟性、帯電防止性に優れ、柔軟仕上げ剤やリンスとして利用されている。また、細菌の表面はマイナスに帯電している事が多いため、殺菌剤としても使われている。
第四級アンモニウム塩系 ・・・アルキルトリメチルアンモニウム塩、
ジアルキルジメチルアンモニウム塩
両性界面活性剤
分子内にアニオン性部位とカチオン性部位の両方を併せ持っているため、水に溶けた時、アルカリ性領域では陰イオン界面活性剤の性質を示し、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す。洗浄力が強く、殺菌作用、毛髪柔軟効果がある。刺激性がほとんど無いため、シャンプーやリンス、柔軟剤等に用いられる。
アミノ酸系 ・・・ アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム
ベタイン系 ・・・ アルキルベタイン
アミンオキシド系 ・・・ アルキルアミンオキシド
非イオン系(ノニオン系)界面活性剤
水に溶けた時、イオン化しない親水基を持っている界面活性剤で、水の硬度や電解質の影響を受けにくく、他の全ての界面活性剤と併用できる。酸性でもアルカリ性でも使用でき、化学的に安定している。また、乳化作用、分散作用、浸透作用に優れているため、化粧品や食品の乳化剤としても多く使用される。食品衛生法で食品に使うことのできる界面活性剤は、レシチン(両性界面活性剤)を除き、全て非イオン性界面活性剤である。また、衣類用洗剤も非イオン系界面活性剤を使用したものが増えて来ている。
脂肪酸系(非イオン) ・・・しょ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
脂肪酸アルカノールアミド
高級アルコール系(非イオン)・・・ポリオキシエチレンアルキルエーテル
アルキルフェノール系 ・・・ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
非イオン系界面活性剤は、タンパク質変性作用が弱いと言われているが、「膜タンパク可溶化剤」、たんぱく変性剤として使用されている。あくまで比較の話である。
石鹸も合成界面活性剤である
界面活性剤のうち、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウムを「石鹸」と呼び、それ以外は一般的に「合成界面活性剤」と呼ばれている。また、純石鹸成分が97 %以上の石鹸を「純石鹸」と呼ぶ。
石鹸の製法は油脂鹸化法と脂肪酸中和法の2種類がある。油脂鹸化法は牛脂、椰子油、オリーブ油などの天然油脂と水酸化ナトリウム(NaOH)を用いて鹸化して、多量の食塩を加えて塩析させて分離する。NaOHは海水や食塩水の電気分解でも精製可能である。脂肪酸中和法は脂肪酸をアルカリで中和させてつくるので、残留塩基がなくなり皮膚や粘膜に対して刺激が少ない石鹸が得られる。ナトリウム石鹸に比べ、カリウム石鹸は溶解性が高く液体石鹸を作ることができる。しかし、カリウム石鹸は溶けやすいため、浴用石鹸としてはナトリウム石鹸が適する。
環境教育や表示指定成分(添加物)が人体や環境に与える悪影響を伝える情報が広まり、オリーブオイルなどの原料によって、石鹸を手作りする人々が増加している。目的は、環境保全の一環であったり、アレルギーの回避やスキンケアなどである。ただ、原料に使われる水酸化ナトリウムは劇物であり、安全な防護策を施した上で製造することを推奨する意見もある。また、処方通り作らないと原料が残留し、肌に悪影響を及ぼしたり、残留した油脂による汚染も懸念される。
排水後、石鹸カスとなり界面活性力を失う事や生分解性が良好であるため環境にやさしいと言われているが、水の硬度により使用量が多くなることや有機物を多く含むため、BOD(有機物を微生物が分解するときに消費する酸素の量のこと。また有機物の量を推測する値のことで、生物化学的酸素要求量の略語)などの点から議論の分かれるところである。
また、「弱酸性だからお肌にやさしい」と謳っているCMもあるが、弱酸性と中性の洗浄料とを比較して、その液性が弱酸性か中性かという点での影響がどれほどなのかは、明らかになっていない。しかし、これらの弱酸性・中性の洗浄料と、アルカリ性の洗浄料を比較した場合には、そのアルカリによる皮膚への影響は無視できないレベルとなる。一般の衣料用洗剤の多くは弱アルカリ性で、また、皮膚洗浄用の洗剤類では、石鹸などの一部の製品が弱アルカリ性である。
アルカリ性の洗剤の特性としては、洗浄力の高さが挙げられるが、これはそのまま皮膚に接触した際の皮膚へのダメージの大きさに直結する。皮膚の構成成分はタンパク質であるが、このタンパク質はアルカリに弱く、アルカリの水溶液は、固体タンパク質に浸透して、それを膨潤させ、最終的には水に溶解させてしまう。このため、皮脂膜は用意に脱落し、皮膚に直接アルカリが作用する。
このことから、「石鹸=安全・肌にやさしい、合成洗剤=危険・肌に悪い」という図式が必ずしも当てはまらないということが分かる。弱酸性か中性で皮膚への刺激性が少ない成分を主体にした洗浄料と、アルカリ性ではあるが、各種添加物の少ない石鹸のどちらを選択するかは、個人個人のレベルで冷静に対処することが望ましい。
・PEG-60水添ヒマシ油
・PPG-6デシルテトラデセス-30
・(C12-C14)パレス-3
・アルキル(C11.13.15)硫酸Na
・イソステアリン酸ソルビタン
・イソステアリン酸PEG-15グリセリル
・オクチルドデセス-20
・オレス-10
・ジステアリン酸グリコール
・ジメチコンコポリオール
・水添ココグリセリル
・水添レシチン
・ステアリン酸グリセリル
・ステアリン酸TEA
・ステアリン酸PEG-2
・ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10
・ポリソルベート60
・ラウリン酸PEG-20グリセリル
・ラウレス硫酸Na
※付属する数字が変わったり、
「テトラ」「ペンタ」「イソ」や「PEG」「PPG」が付いたりもする。
例1)「ポリソルベート80」
例2)「トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル」
PEG→ポリエチレングリコール
PPG→ポリプロピレングリコール
今は情報収集が容易になりました。
気になる成分があったら自分で調査してみましょう。
いつもお話していることですが、
お肌は、海水も泥水も侵入を許しません。
「秘密の化粧品」の読者のみなさんは、既に理解していることと思います、
海水を濃縮したときの塩を除いた残留物である「にがり」を、
お肌につけることは意味がありませんね。
ーーーーにがりについて一般的にいわれていることーーーー
●にがりについて
にがり(苦汁)とは、海水からとれる食品添加物。海水から塩を作る際に出来る余剰なミネラル分を多く含む粉末または液体。主に豆腐の伝統的製法において、豆乳を固める凝固剤として使用される。また料理のアク取りにも使われる。
海水に含まれている塩類は、塩化ナトリウムが多数を占める。海水から食塩を生成する場合、塩化ナトリウムが結晶化し、これを取り除いた後に残った物がにがりである。成分は、塩化マグネシウムや塩化カルシウムなどである。ほかにカリウム・鉄・亜鉛などのミネラルを含む。味は文字通り苦い。
食品衛生法では、にがりは「粗製海水マグネシウム」という名称で既存添加物名簿に収録されている。法律では食品に添加物を使用した際は基本的に名簿にある物質名で標記をすることになっているが、粗製海水マグネシウムは豆腐の凝固剤として使用した場合のみ「にがり」と表記しても良いことになっている。
日本では、にがりはダイエット食品として話題になったが、科学的根拠は明確でなく、過剰摂取による深刻な健康被害の事例がいくつか報告されている。にがりの主成分であるマグネシウムは、医薬品では下剤として使用されるため、大量に摂取すると下痢になる可能性がある。独立行政法人国立健康・栄養研究所は、下痢をすると体内から水分が排出され一時的に体重が減少するが、こうした状況をにがりによるダイエット効果だと勘違いし、更なる過剰摂取をすると、重大な健康被害が発生する恐れがあると指摘している。
●皮膚への影響について
にがりの主成分であるマグネシウムは、皮膚のNMF(天然保湿因子)であるセラミドの合成を促進し、皮膚本来の保湿力を高めるといわれている。また、活性酸素の生成を抑制するともされている。昔から天然塩の生産が盛んな地域では、切り傷、すり傷の消毒、皮膚病の治療などにも利用されてきたというが、科学的根拠は明らかになっていない。
独立行政法人国立健康・栄養研究所
「にがり」と「痩身効果」について
→http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail170.html
尿素の入った化粧品、医薬部外品、医薬品を、
お肌につけたり塗ったりすることはおすすめできません。
皮膚に尿素クリームを塗布することにより、尿素がしっかりと
水分子をとらえ、皮膚の乾燥を防ぐといわれています。
しかし、これは他の湿潤剤と同じで、尿素が水分を抱えているだけ。
いままでお話してきた通り、肌の水分とは関係がありませんね。
また、尿素にはタンパク質変性作用があり、
皮膚の角質を除去する働きがあるといわれています。
タンパク質変性作用は、角質除去だけに作用するとは考えられませんね。
お肌に対する障害性のほうが心配です。
さらに、尿素は高い浸透圧のために皮膚への刺激が起こるといわれています。
刺激を感じた時は、浸透圧によって皮膚から水分が奪われている可能性があります。
尿素について一般的にいわれていることを冷静に考えると・・・
尿素はお肌につけてはいけない物質ですね。
●尿素について
尿素は化学式(H2NCONH2)と表される有機化合物である。分子量60.06、無色無臭の結晶で、哺乳類や両生類の尿に含まれる。エタノールにやや溶けやすく、エーテル、クロロホルムには極めて溶けにくい。水溶液はほぼ中性で、1%水溶液のpHは約6.0。加熱すると約133℃で融解し、さらに加熱すると分解してアンモニア等を生じる。無機化合物から初めて合成された有機化合物として、有機化学史上、重要な物質である。
尿素はその名の通り尿の中から発見された。成人は大体1日30gほどの尿素を排出するといわれている。動物はタンパク質を始めとする窒素化合物を取り入れ、過剰分は分解して排泄する。最も簡単な窒素化合物はアンモニアであるが、人体に有害なため、安全な尿素として蓄えられ水溶液として排泄される。といっても尿素はただの老廃物というわけではなく、筋肉や組織の中にも存在している。窒素の排泄は、魚類ではアンモニア、哺乳類や両生類では尿素、鳥類や爬虫類では尿酸の形で行われる。
また、尿素は高い浸透圧を持っている。浸透圧とは、半透膜を通して濃度の低い溶液から濃度の高い溶液に溶媒が移動するように働く圧力のことを指す。溶液が持つ、溶媒を引き込む力とも言える。水道水などで目を洗う際にしみて痛くなるのは、この浸透圧の作用による。濃度が0の真水や水道水に比べて眼球の細胞内の溶液の濃度が高いため、外側の水分子が細胞内へ移動して細胞が膨張し、その時に痛みを伴う。そのため目薬などの点眼薬は、浸透圧を生理食塩水に合わせ、目にしみないように作られている。

●尿素の用途について
医薬品としては、角化症・乾燥性皮膚疾患治療剤(軟膏剤)、神経・筋機能賦活剤(静注用)、ヘリコバクターピロリ感染診断用剤、ビタミンB1・B6・B12剤(静注用)などがある。また、尿素は皮膚の水分の蒸発、吸収、保持する作用を司るNMF(天然保湿因子の一つ)であることから、魚鱗せん、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、足底部亀裂性皮膚炎等の角化性皮膚疾患治療薬の原料に用いられるほか、グリセリン等と併用して皮膚の乾燥を防ぐ保湿剤として、化粧品や医薬部外品に使用されている。また、他には工業用として樹脂の原料や、肥料としても使用されている。工業的に尿素を製造する方法はアンモニアと炭酸ガスを反応させてアンモニウムカルバメート(NH2COONH4)を生成させ、これを分解させて尿素を精製するのが一般的である。
●水素結合について
尿素は、水と非常になじみが良く、水素結合によって水分保持作用を持つ。酸素や窒素にくっついた水素はプラスの電気を帯びている。反対に酸素原子はマイナスの電気を帯びているので、この2つは互いに引き合うことになる。これが水素結合である。尿素は6ヵ所の水素結合サイト、水の分子は4ヵ所の水素結合サイトを持っており、両者は水素結合を介してくっつきあい、混じり合うことが出来る。このため、皮膚に尿素クリームを塗布することにより、尿素がしっかりと水分子をとらえ、皮膚の乾燥を防ぐとされている。
●タンパク質変性作用について
また、尿素にはタンパク質変性作用がある。尿素分子がタンパク質分子の水素結合の間に割り込んでその構造を破壊し、溶かしてしまう。その結果、皮膚の角質を除去する働きがあるとされている。
●浸透圧と刺激性について
保湿効果が高いとされている尿素だが、一方で刺激性があるという問題点もある。尿素は一次刺激性物質ではないため、刺激性の皮膚炎は起こさない。その刺激性は浸透圧が高いために起こってくると考えられている。
